にーやんのブログ

三振したにーやんが再ローを経て司法試験に合格する物語(予定)である

水曜日のダウンタウンでやってた適用されてない犯罪ベスト10

www.tbs.co.jp


まいどまいどー。

ご無沙汰のにーやんです。

もうすぐ合否発表だと思うと、どきときです。


水曜日のダウンタウンが好きでして、たまってる録画を少しずつ見てます。
この時期じゃないと処理できないなとか思いながら、さっさと処理中


そんな中おもしろいやつがあった。

レア犯罪ランキング!!!!



第10位 決闘罪

これはたまに刑法の教科書にも載ってて知ってた。
親のかたきをうつみたいな理由で、昔は権利として認められていた決闘の権利で、近代化に合わせてこれが規制されたとかだったかな?
明治維新前は許されてたってことか?
逆に昔は、被害者の権利を尊重してたんだなとも思える。
しかし、決闘罪で逮捕されている事例なんて超レアやろ!!!!
最近はチーマーとかが集まって喧嘩するので、決闘罪適用するとか、警察もすげーな。
日本で三回目とか(笑)
水曜日のダウンタウンは幅広いわぁ。

第9位 礼拝所不敬

これは刑法にも載ってて罪名は知ってたけど、実例は知らなかった。

第8位 説教等妨害罪

これも刑法に載ってて知ってた。

でも、全部構成要件までは全然知らないわ(笑)


6位が2つ

第6位 結婚目的拐取罪
これは拐取罪の1つなので結構知ってるかな?
事実上の婚姻目的も含むとかいうのは覚えてたやつ。
ん?まぁたぶんあってる。

まさか検挙された事例があるとは知らなかったから、すげー勉強になったわ。
電話帳で結婚相手探すとかすげー奴がいたもんやな。

第6位 水道損壊罪

似たようなのに、水道水に毒入れたら重罪とかいうのもあったよな。
教科書には、判例とかまったく引用されてないから、ほとんどスルーしてる罪。
たしか飲料水の罪とかやったような?

器物損壊罪の特別法的位置付けになるんかな?

第4位タイも2つ
第4位 私戦予備陰謀罪
国家法益の罪として外患誘致とかの後にあったやつじゃなかったっけ?
教科書には実際の例なんかは挙がってなかったのに、実は1件あったとは!!!!
昔、判例データベースでこの種の事件を探した覚えがある(勉強しろよ)

話は変るけど、これって共謀罪の一種ともいえる罪なんだよなー。
だって陰謀行為のみで罪になるわけやし。

戦前からある犯罪やけど、1件適用例あるなんて!!!!
しかも3年前に初の適用例とか何年間適用されてなかったんや!ってレベル
というか、北海道大学の学生がイスラム組織の戦闘員として参加しようとしてたっていうあの事件か。
適用される事例やなーとは思ったけど、まさかほんまに私戦予備陰謀罪の被疑事実で逮捕されてたとは知らなかった。
でも、番組では「逮捕」されたとはいっていたが、「起訴」されたとか、「有罪」になったとか言ってなかったから、結局起訴猶予処分になったんだろうな。

こんど刑法の偉い先生と飯食うときに聞いてみよ。次回の改定の際には是非ということで。

第4位 外国国章損壊罪

よく反日活動家が日本の旗を燃やしたりしてるあれの外国国旗版の罪
憲法では、象徴的表現の自由の問題との関係のあれ。
表現の自由との兼ね合いもあって、なかなか立件されるようなものじゃないとは思ってたけど、それでも1件あるのか。

まぁ第1位の適用例がないのが3つあるけど、だいたい予想できる。

外観誘致とかそういうやつ

第1位 外患誘致罪

というか、外観誘致成功して国家転覆したら、適用の余地ないやん?
死刑しか刑がない罪としても有名。絶対やったらあかん行為ってことやね。日本的に。

第1位 水防妨害罪
第1位 出水危険罪

水防妨害罪もゼロ件
水の犯罪はマイナーで、択一でもまず出ない。

出水危険罪もゼロ件

そうえば、判例データベースで検索した中に内乱罪とかあって、これは戦前には判例もあった。

内乱罪なんかは数件は適用あるってことか。
例えば、オーム真理教の浅原が国会議員になって国会にサリン撒いてたら適用されてたやつや。
これもテロで国家転覆狙ってる犯罪で、今では考えられないような犯罪行為。

相変わらず水曜日のダウンタウンはおもしろかった。

久しぶりに、また先生に連絡しよかな。

パクリのややこしさ。の巻

前回の記事でパクリについて書いた。

思想それ自体のアイデアは共有して、パクりまくって良いもの創ったほうがいいといったことを書いたけれども、法務部の人の話を聞く限り、そう簡単にはいかない難しさがあるようだ。
著作権法は具体化された創作性のある表現を保護するので、具体化される前の抽象的なアイデア自体は保護されない。
具体化された表現でもそれがありふれた表現で創作性が認められないものなら、やはり著作権法で保護されない。

ちなみに、一般的に「オマージュ」は著作権法に違反しない許されるものという勘違いがされることもあるが、まったくそんな関係になく、「オマージュ」でも著作権法違反になる違法なものもあれば、許されるものもある。

ということで、少なくとも著作権法の枠内で考えれば、アイデアやありふれた表現は自由に使えるということになる*1

とはいえ、アイデアやありふれた表現をパクっても、元ネタに「似てる」という点は同じだから、一般人からすると「許されざるパクリ」認定をされることがある。
例えば、これ
http://livedoor.blogimg.jp/newstwo-channel/imgs/e/2/e205728e.jpg
左:黒子のバスケ 右:スラムダンク

スラムダンクはよくパクったとかパクられたとか議論されるけれど、これは黒子のバスケスラムダンクをパクったんじゃないか?って疑惑
結論からいえば、仮に、パクったとしても、これは問題のないパクリ。
構図がそもそも異なり、疲れたメンバーがロッカーでぐったりして寝てるとうい点が共通するが、これはそういう設定が共通するだけで、具体的な表現は異なる。つまり、著作権法の保護対象である創作的表現部分は利用されていないということになる。したがって、複製権侵害にも翻案権侵害にもならない(=著作権侵害にならない)。

しかし、一般的には、そういう設定(アイデア)すらパクることは許されないという風潮にあるように思う。そういう閉塞感はよろしくない。
もっとも、設定が同じだと具体化された表現も似てくることがある。

例えば、「ネコ型ロボット

もうこの時点で、「ピーン!!!!」ときちゃうじゃないっすか?
ど、どら○「ピー」

とはいえ、ネコ型ロボットを書いたからといって、常にアレと同じというわけではない。
あの二頭身の青色ネコ型ロボットとは違う、新しいスタイリッシュなネコ型ロボットは必ずしもドラえ○んにはならない。
具体的な表現が一致してるか、一致している部分に創作的表現が使われているか、というチェックポイントを通過しない限り、著作権侵害にはならない。

でも、そういうパロディをしようとすると、イメージ侵害になるおそれもあり、権利者からクレームがくることがある。著作権侵害でないとしても。
そういうもめることを回避するためにも、実務では、クレームをつけないという趣旨も含めてあらかじめ許諾を得ておくということがあるようだ。
別に許諾を得る必要はない場合であっても一応そういう対応をしておこうと。
これは「日本的な配慮」という感じもする。

表現は自由なほどいいんじゃないかと思う。
その分、くだらないものも多くなるけれど、他方でおもしろいものももっと多くなると思うから。

そういう自由な認識を共有できればいいなと願う。

*1:ありふれた表現でもそれが商標登録されてたりすると商標法による保護がありうる

無題(ダウンタウンが好きな人)

まいどでーす。
仕事してますた。


まぁ、いいや(よくない)。


で、違う話


同期がとあるテレビ局の法務部で活躍中で、喜ばしい話です。

知財選択で同じ師匠を持つ者同士からか、最近も、その相談される。

そんな話を聞くと、改めて思うことがある。

まぁ、昔マンガ家や映画監督、ミュージシャン目指してたってのもあるからだけど。


「パクる」っていう言葉について


自分の思うところをまとめると、著作権法違反になるような「パクリ」はダメ

でも、アイデアはむしろ共有すべき。
つまり、アイデアはパクリ放題のほうがいいなと。

そのほうが、おもろいと思うから。

しかし、このことをよく理解しない人が多い。

イデアのパクリは、違法でもない。
むしろ、著作物に関しては、アイデアをパクって、より良いものを創って、もっとおもしろい世界にしたほうがいい。

というか、絶対そのほうがおもしろいから。

そうそう。そういうのを著作権講義で伝えたいなーと思ってたけど、忘れてた。
1時間や2時間では伝えきれないなー。

法的にダメなこと。そして、そんなパクリはしょうもない。
そういう「パクリ」

そして、パクってもっとおもしろいものを創造すべき良い「パクリ」

この2つの「パクリ」っていうのがあるというのが自分の考え。

良いパクリはもっとやれ。
というか、勉強も、人生の学習も、大人の経験というものの「パクリ」だと思うから。

ここまでが、法律とはあんまり関係ない「パクリ」の話。


著作権法違反の意味を、アニメーター、マンガ家、そのファンやオタクは理解してない。
だから、不毛な議論ばっかりする

法的な問題でいえば、「似てる」ってだけでは著作権法違反にはならない。

  • 著作物という保護される客体があること
  • その著作物に依拠して
  • その著作物と著作物として保護される部分と類似性あるものを
  • 無断で(法定の)利用をしたこと

これが著作権に違反するってこと

著作物として保護されるのは創作的表現部分。
そして、そのきっかけとなるアイデアそれ自体は著作権法の保護の範囲外。

世界平和の画期的アイデアや、万病治療のための医療方法のアイデア、超おもしろい映画のアイデア、ドラマのアイデア
これら全部みんなが自由に使えるもの。
そういうものは世界共有財産として、自由に使ってもいい。

その具体化されたものが色んな方法で保護される。

つまり、アイデアは共有。そこで具体化されたものは具体化した人の権利として保護する。
そういう仕組みなのが著作権法
イデアっていうのは、頭ん中だけのもの。
それは単なる「想像」ということ。
「想像」が具体化され、「創造」されたもの。それが、保護の対象。

著作者は創造主としてその権利がある。

そういえば、最近「Re:CREATORS」ってアニメやってるけど、おもしろい。
recreators.tv

著作者が創造主って話そのものだ。

著作権法も同じ。


あ、そういえば、今日は見なきゃいけないものがあった。


ドキュメンタル3
www.youtube.com

すんません。ダウンタウンがほんま大好きでして。
あと、千原兄弟ケンコバ、後藤のつっこみ(濱田の劣化版)も大好きだからー。


まぁ、続きは、いつか書こう。ということをここに記憶しといて。

創造主の話というか、著作権法の話というか、クリエーターの話というか。

そういえば、日本のバラエティの新しい創造主。
それがある意味ではダウンタウンだなーとか。
そのアイデアはパクって、みんなダウンタウンを越して行けと。
ダウンタウンのコントや漫才を真似るのではなくて、そのアイデアを盗んで、よりおもしろいものを芸人は創れ!って。
こういうのもお笑い芸人目指してて、そういうつながりがあるからだとか……

まぁ人生おもしろい。

ミュージシャンの友だちや、お笑い芸人の友だち、その共通の要素が種浦マサオという人だったりして、色々話できたり。

そういえば、しんちゃんずっと応援してるし。間師匠も。

また今度続きを。

1ヶ月ぶりくらいのただの日記

ご無沙汰でございます。

にーやんなのだ。

最近、色々と忙しい。
今さらながら学生時代にもっとまじめに本気で勉強してたら……なんてことをまた痛感する
今日この頃

法教の笠原武朗先生の商法演習がなかなかおもしろくて、毎月楽しみ。

あ、7月号の小池信太郎先生の記事は司法試験において答案の面で実戦的な教育をしているんだなと、とても参考になりました。
ロースクールでよくある質問についてわかりやすく解説されてるなーと。

また、時間できたらなんかしょうもないこと書こう。うん。

既判力が及ぶ場合についての誤解と補足

民訴はもうええやろ。
と、思ってたら、下記の記事にコメントがありました。
nihyan.hateblo.jp

そこで、(もうお腹いっぱいだと思いますが)すこし補足します。

コメントに対する補足

以下のようなコメントがありました。

イーブイ 2017-06-21 22:37:36
 以前何度か書き込ませていただいた者です。 高橋重点講義の趣旨は、同一関係、矛盾関係、先決関係は、既判力が作用する類型をまとめたものである。 そのため、三類型に該当するから、既判力が及ぶ(作用する)という議論は、原因と結果、要件と効果の論理が逆転しており、本末転倒であるという意味です。 既判力が及ぶかという問題の検討にあたっては、三類型の議論はおいて、判決の蒸し返しかという観点から検討すべきであるという主張だと読むことが素直だと思います。 そして、にーやんさんの三類型に当てはめて、既判力が作用するかどうか検討することは、高橋が指摘するように本末転倒で、誤っているではないかと思いました。

イーブイさん。
いつも、ブログ記事直後にコメントをくれてありがとうございます。
民訴の記事もイーブイさんみたいなコメントがあったから書けたようなものでした。
イーブイさんに対する答えにはならないかもしれませんが、高橋先生らの基本書から考えるとこうなると思う私個人の見解としてこの記事を書きます。
この民訴の一連の記事を通して私の考えるところが届いたらいいなと思います。

通説の理解の確認

まず、ドイツではなく、我が国における通説的見解について、確認してみましょう。
通説は、前訴と後訴の訴訟物が同一、先決、矛盾の関係の場合にのみ既判力が作用し、前訴の既判力が後訴に及ぶことになるというのは、以前の記事で確認しました(勅使川原和彦・読解 民事訴訟法152頁)。これは、既判力が主文における判断、すなわち訴訟物に対する判断にのみ生じることの帰結といえます(コンメンタール民事訴訟法Ⅱ〔第2版〕448頁)。
通説に従えば、既判力が作用する場面を論じなければ、既判力が及ぶといえないので、このいずれかの関係を指摘しない場合の答案は誤答と勅使河原先生は指摘しています。
「三類型に当てはめて、既判力が作用するかどうか検討する」と指摘しているといえます。
では、これが勅使河原先生独自の見解かというとそうではなく、高橋先生も、同一、先決、矛盾の関係において既判力が作用する場面であることを否定しておらず、むしろその理解を前提としています(高橋・重点講義 (上)594頁以下)。実際に、同書618頁注36でも、「後訴の訴訟物が前訴の訴訟物と同一・矛盾・先決の関係に立たず既判力は問題とならない」とする説明を肯定しています。つまり、高橋先生も「後訴の訴訟物が前訴の訴訟物と同一・矛盾・先決の関係に立た」ないならば「既判力は問題とならない」=既判力は作用せず、後訴に既判力が及ばないということを肯定しているということです。
同様の指摘として、「建物収去土地明渡請求認容判決の既判力は、訴訟物が異なり矛盾・先決関係にもない売買代金請求の別訴には及ぶことがないことを山本克己説は指摘する。その通りであろう。」ともあります(同書628頁注43の2)。この部分から明らかなように、既判力の作用する場面が3つの場面に限られると高橋先生も理解しているということがいえます。なぜなら、既判力が及ばない理由を後訴の「訴訟物が異なり矛盾・先決関係にもない」ことに求めており、この理由は前後の訴訟物が同一、先決、矛盾の関係のときにだけ既判力が作用するという命題でなければ理由とならないからです。これら以外の場面において既判力が及ぶならば、前後の訴訟物が同一、先決、矛盾の関係にないとしたところで既判力が及ばないことを意味しないので、そのようには考えていないということがこの文脈から読み取れます*1

つまり、高橋先生もイーブイさんの指摘するような「本末転倒」な論述を肯定しているということになりそうです。また、仮に上記の説明がイーブイさんの指摘するように本末転倒な説明だとしても、高橋先生自身が、「この説明でも大過ない」ともしているところです(高橋・重点講義 (上)596頁、勅使川原和彦・読解 民事訴訟法146頁)。

また、高橋先生は次のようにも指摘されています(法教416号77頁)。

 このように後訴に(注:既判力が)作用していくが,これを普通は,前訴と後訴の訴訟物が同一,矛盾,先決の関係にあるときに既判力が及んでいくと説明する。

高橋先生も、既判力が及ぶ場面は「前訴と後訴の訴訟物が同一,矛盾,先決の関係にあるとき」であるという理解が「普通」としているわけです。これが、民事訴訟法における普通の理解といえるでしょう*2
そして、上述の通り、「後訴の訴訟物が前訴の訴訟物と同一・矛盾・先決の関係に立たず既判力は問題とならない」ともしており、既判力が問題になる場面が前訴・後訴の訴訟物が同一・矛盾・先決の関係に立つときに限られることを前提としていることがわかります。

以上から、(高橋先生も含め)通説に従えば、本問において「前訴判決と後訴の訴訟物が異なり矛盾・先決関係にもない(既判力の作用する場面にない)から売買契約に基づく代金支払請求の後訴に、前訴の既判力が及ばず問題とならない」という論述でもよいのではないかと思います。

司法試験の問題は前訴の既判力が問題となる場面か?

確かに、高橋先生は、「訴訟物が前後で同一、矛盾、先決だけにこだわって考える必要はなく生産的でもない。」とも指摘しており、「訴訟物の同一、矛盾、先決で考えるよりも、既判力論の基本に戻り、一度決められたことの蒸し返しは許されないという本来の形で考える方がよい。前訴判決と後訴訴訟物の矛盾、先決で考えるのである」としています*3。もっとも、後者の指摘は、最後に「前訴判決と後訴訴訟物の矛盾、先決で考える」と高橋先生は指摘しているので、これは文脈全体を見ればわかりますが、矛盾関係が前訴請求が認容された場合にのみ問題となるため、「訴訟物」ではなく、「前訴判決」との関係をみるという趣旨です。

仮に、イーブイさんのように考えるとしても、司法試験の問題において、既判力が及ぶかどうかを考える際に、既判力ある判断、つまり前訴における訴訟物に対する判断と後訴請求やその主張が牴触するかどうかを検討する点では、同一、矛盾、先決の関係と異ならないでしょう。

そして、司法試験の問題では前訴の売買契約に基づく目的物引渡請求権の存在に既判力が生じます。後訴の訴訟物は売買契約に基づく代金支払請求権であり前訴とは訴訟物が異なり、後訴請求は、前訴の訴訟物たる権利関係(売買契約に基づく目的物引渡請求権の存在)を内容としませんから(請求原因は売買契約)、後訴請求において、前訴の既判力=売買契約に基づく目的物引渡請求権の存在は問題になりません。

問題となるのは売買契約に基づく目的物引渡請求権の先決関係である売買契約の成立及びその額です。前訴の訴訟物に対する判断にこれらは含まれません。そして、後訴請求も上述の通り前訴の既判力は問題となりません。
藤田先生も指摘されてますが、前訴の訴訟物が売買契約に基づく目的物引渡請求が双務契約であるからといって、またさらに引換給付判決で判決主文に引換給付の文言があったとしても、これらの理由から、反対給付の存在(売買契約に基づく代金支払請求権の存在)に既判力は生じません(藤田広美・解析民事訴訟359頁)。
そして、後訴請求において、売買契約の成否及びその額について争うことは、前訴判決における訴訟物に対する判断に反することにはなりません。したがって、遮断効(既判力の消極的作用)は生じません。
この点については、すでに下記の記事で検討しました。

以上が通説から考える結論だろうと、にーやんが考えるところです。
イーブイさんに届けば幸いです。

nihyan.hateblo.jp
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ということで、もう民訴は十分ですね。ありがとうございました。

解析 民事訴訟 第2版

解析 民事訴訟 第2版

講義 民事訴訟 第3版

講義 民事訴訟 第3版

民事訴訟法概論

民事訴訟法概論

重点講義民事訴訟法(上) 第2版補訂版

重点講義民事訴訟法(上) 第2版補訂版

重点講義民事訴訟法(下) 第2版補訂版

重点講義民事訴訟法(下) 第2版補訂版

*1:まとめると、「前訴と後訴が同一関係、先決関係、矛盾関係にある場合、既判力が作用する。」という命題とともに、「前訴と後訴が同一関係、先決関係、矛盾関係にないため、既判力が作用しない。」という命題がともに真ということになります。このようにいえる場合は、既判力が作用する場面が訴訟物の関係が前訴・後訴で同一、先決、矛盾の関係のときに限られる場合になります。 その結果、前訴・後訴で同一、先決、矛盾の関係にあるかどうかが既判力が作用するかを決することになり、それゆえ高橋先生を含めて一般的に既判力が及ばない理由に前訴・後訴で同一、先決、矛盾の関係にないことを求められているということになります。

*2:もっとも、矛盾関係は前訴の認容判決の際にのみ問題となるので、厳密には、前訴と後訴の訴訟物の関係ではなく、「前訴の判決内容と後訴とで考えるべきである」とも指摘している(法教416号77頁)。この場合においても、既判力の作用を前訴判決と後訴訴訟物の関係が同一、矛盾、先決にあるかで考えるため、通説と大差はない(高橋・重点講義 (上)596頁)。

*3:もっとも、「三類型に該当するから、既判力が及ぶ(作用する)という議論は、原因と結果、要件と効果の論理が逆転しており」という記載は、重点講義には見当たりませんでした。

訴訟物が異なる場合において既判力が作用する場面について

まいどでーす。

短答の通知きました。
無事通過。
よかったよかった。
(毎回結構そうだけれど)全然できた感じなくて、20分くらい時間余った憲法の点数が結構よかった。憲法は択一も運ゲーなんだなぁとか思った。

ということで、以前書くかもといっていた既判力の作用について。民訴はもうお腹いっぱい。

  • 既判力の基本的な理解
  • 訴訟物が異なる場合に既判力が作用する場面
    • 先決関係が問題となる訴訟物の関係
    • 矛盾関係が問題となる訴訟物の関係
    • 既判力の作用する場面とされる矛盾関係のわかりにくさ
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クジラックスと成年コミックの規制と「模倣」犯の意味。の巻

全国の死亡率というニュースをおかんとみてて、こういう統計って意味あんのかなと思った。
高齢者が多い田舎が死亡率高いのは当たり前じゃないか?

そういえば、最近こんなニュースがあった。

www.saitama-np.co.jp

強制わいせつ容疑の男「漫画を真似」 県警、作者に異例の申し入れ

 「検査」と称して女性の身体を触ったとして、強制わいせつ容疑などで県警に再逮捕された男が、成人向け漫画同人誌を読んで手口を真似したという趣旨の供述をしていることが13日、捜査関係者への取材で分かった。県警は被害の再発防止に向けて、漫画の作者に模倣した犯罪が起こらないよう配慮してほしいと要請した。県警によると、犯罪に模倣されたとして著作物の作者に申し入れをするのは異例。

 強制わいせつと住居侵入の疑いで12日、県警捜査1課と草加署の合同捜査班に再逮捕されたのは、草加市北谷3丁目、無職の男(35)=同罪で起訴。

 再逮捕容疑は昨年1月8日午前11時35分~同40分、草加市内の民家に、「放射能を調べる調査をしたいから入っていいですか」などと言って侵入。当時中学生だった女子生徒に対し「身体検査をするね」「死にたくなければ声を出さないで」などと脅して身体を触った疑い。「性的欲求を満たしたかった」などと容疑を認めているという。

 同課によると、男は帰宅途中の女子生徒を追跡して声を掛けた。女子生徒から話を聞いた母親が110番。防犯カメラの映像などから男の関与が浮上した。

 男は、同市内に住む女子児童方で女児の身体を触ったとして4月、強制わいせつ容疑などで逮捕されていた。同市内では2014年5月~今年3月、主に小中学生の女児を狙ったわいせつ事件などが約20件発生しており、県警で関連を捜査していた。

 捜査関係者によると、男は東京都内の男性漫画家が同人誌に描いた作品を模倣して犯行に及んだという。成人の男が「放射能検査」と称して女児宅に侵入してみだらな行為をする内容で、県警は男が少なくとも8件の犯行について作品の手口を真似したとみている。

 県警は今月、男性に作品を模倣した事件が発生したことを説明。その上で、今後は模倣されないよう配慮してほしいと要請し、「作中の行為をまねすると犯罪になる」といった注意喚起を促すことなども頼んだ。男性は事件にショックを受け、県警の申し入れを了承したという。

 捜査関係者は「表現の自由との兼ね合いもあって難しいところだが、子どもを狙った悪質な事件で、社会に与える影響を考慮して申し入れを行った。今後、ほかの作者の作品が模倣されて犯罪が発生した場合も、同様の申し入れを行うことを検討したい」としている。

目次

  • わいせつ表現等のわいせつサービスを禁止すれば同種犯罪を抑止できるのか?
  • 模倣の対象をすべて規制すべき?
  • インターネット社会における寝た子を起こすなという考え方
  • 少女の性的被害を好む内心の自由
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